そんな岳山を一旦は退けためぐですが無傷というわけにはいきませんでした。美木は周囲のために、そして、何よりめぐのために自分を押し殺してきたのですから、自分のために傷つくめぐを見て、めぐにもうこんな危険なことをして欲しくないと思います。 ひどいよ めぐ―― なんてことしてくれたの…
どーしてくれるのよ!? 別に誰だって良かったのよ!
言うわ! もう少しよ… ここまで頑張ったんだから――
大丈夫… アタシは強いんだから。
しかし、めぐはこんな状況でも笑顔を浮かべ、やさしく、そして、強く言うのです。
「大丈夫だよ。 どんな手を使っても守ってみせる。」
この時、美木は「男として美木を守る」というめぐの信念の強さを目の当たりにし、自分の弱さを認め、初めて本音を言います。
今日…初めて… めぐが男の子に見えた…
私の方が全然…全然弱いデス。 アソコの笑顔…反則ヨ、 めぐ…
「ごめんなさい…本当はすごく嫌だったのデス。めぐを心配させたくなかったのデス」
「こんなつまらない女の子…
自分を曲げて生きていく人間をめぐに見せたくなかったのデス…」
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