※ここの内容は大部分が憶測に基づくものである上に、なかなかうまく説明できず、かなり冗長で分かりにくくなってしまいました。こういう内容が好きで、しかも暇な方のみお読みください。それ以外の方はここまで一気に飛んでください。 続いて、気になるのは右1の内部数値が同じ値になっていると思われる場合の扱いです。この場合は、ランダムでどちらかが◎になるというわけではなく、大抵の場合どちらか一方が常に◎になるのです。例えば、自分の馬の右1SPをSP調教1本分ずつ調整していくと(ただし、7月1週以降も余計な調教をするなどして能力を上昇させて右1以外に印がつくような状況を例外として)、上述した関係のようにある位置でのSP調教1本の差が絶対的な差となってしまいます(つまり、そのSP調教1本の直前までは必ずあるライバル馬に右1を奪われ、そのSP調教1本後は必ずそのライバル馬から右1を奪うのです)。
また、ライバル馬同士においても似たようなことは起こります。例えばハイエストオナー産駒の牡馬において、クロスヘッド(岡部)とマチカネタロー(柴田善)において次のような関係が成立します。
右1SP57+α(▲蓑島)>クロスヘッド(岡部○)>右1SP56+α(▲蓑島)
右1SP55+α(▲蓑島)>クロスヘッド(岡部×)>右1SP54+α(▲蓑島)
右1SP55+α(▲蓑島)>マチカネタロー(柴田善○)>右1SP54+α(▲蓑島)
右1SP53+α(▲蓑島)>マチカネタロー(柴田善×)>右1SP52+α(▲蓑島)
この関係から、マチカネタロー(柴田善○)とクロスヘッド(岡部×)の右1の内部数値は全く同じであることが容易に想像できます。しかし、両者の間を比較してみると
マチカネタロー(柴田善○)>クロスヘッド(岡部×)
という関係が常に成立し、
クロスヘッド(岡部×)>マチカネタロー(柴田善○)
という関係はこれまで一度も確認したことがありません(これについてはこの実験も参照)。
これらの事実から右1の内部数値が同じ値の場合には何らかの基準を優先に右1の優劣が決定されることが予想されます。すると、まずクロスヘッドとマチカネタローの上述した関係から騎手の人気値がその基準ではないということがすぐに分かります。これについて詳しくは後述することになるのですが、▲蓑島騎手の人気値を基準値ゼロすると、岡部騎手の人気値はSP調教16本分に、柴田善騎手の人気値はSP調教6本分に相当し、明らかに人気値としては岡部>柴田善という関係になっているからです。
ではその逆に、騎手の人気値を除いた人気値(血統・右1SP等)で決定されると仮定してみるとどうでしょうか。しかし、この場合もやはり次のような矛盾を確認しています。
・実験対象馬4
ハイエストオナー産駒の牡馬(父ハイエストオナーの人気値=αとする)
超早熟KSP65(内部SPの限界値=100)
藤枝チェック29本→初期SP値=71
この馬を用いて2歳9月4週の新馬戦で実験するとウメノターボ(勝浦)に対して
右1SP85+α(▲蓑島)>ウメノターボ(勝浦○)>右1SP84+α(▲蓑島)
⇒右1SP85+α+0>ウメノターボ+2>右1SP84+α+0
右1SP79+α(後藤)>ウメノターボ(勝浦○)>右1SP78+α(後藤)
⇒右1SP79+α+6>ウメノターボ+2>右1SP78+α+6
という関係が成立します。これについても詳しくは後述しますが、勝浦騎手の人気値はSP調教2本分に、後藤騎手の人気値はSP調教6本分に相当することが分かっているからです(上の関係においては、例えば「右1SP79+α+6」の“+6”が騎手人気に相当します)。騎手人気値を除いた人気値は前者の関係において以下の下線部に相当することから
右1SP85+α+0>ウメノターボ+2>右1SP84+α+0
騎手人気値を除いた人気値を基準に右1の優劣が決定されるという仮定より、
ウメノターボ=右1SP83+α
となるはずです。しかし、もしそうなら、
ウメノターボ+2=右1SP83+α+2=右1SP79+α+6(=右1SP85+α)
となり、下線部分が騎手人気値を除いた人気値に相当することと、右1の関係は騎手の人気値を除いた人気値で決定されるという仮定から
ウメノターボ+2>右1SP79+α+6
となるはずで、右1SP79+α+6>ウメノターボ+2という結果に矛盾します。したがって、騎手の人気値を除いた人気値(血統・右1SP等)で決定されるという仮定が間違えていたことになります。
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