まず実験に使用することにしたのは以下の同血統の異なる2頭の牝馬です。この2頭をそれぞれ4頭ずつにして実験しました。ちなみにこの2頭のBCパスは以前作成したSP別繁殖BCパスに載っています。 ・血統
マルゼンスキー×Danzig×ミルラインレート
・スカーレット
能力:67−3.50or3.625(補正後4.25or4.375)
その他の特徴:賢い、丈夫、根性コメントなし
・プシュケー
能力:63−2.50or2.625(補正後3.25or3.375)
その他の特徴:気性難、虚弱体質、根性
この2頭を用いて実験することにした理由はそこそこ能力が高くかつ適度に差があるという点に加えて、競走馬としてのサブパラが正反対だったというところにもあります。牝馬のサブパラは遺伝しないというのは旧作からの常識ですが(SF時代は気性が繁殖能力のSTに影響しましたが)、それ以前の作品とルーチンが大きく異なっていると思われる『64』においてもこの常識が通用するとは限りません。したがって、念のための確認という意味も込めて調べてみましたが、少なくとも決定的と呼べるほどの差は確認できませんでした。このことについてはこのページでは触れませんが、今回の実験結果についての詳細データとして別ページに一応用意しておきました。(かなり見にくいですけど・・・。)
この2頭を用いてどんな実験をするのかについてですが、TSLの検証が第一目的ということですから、実績Bから実績Cへと検証していって、繁殖能力差の影響がどのように推移していくのかを調べていくことを意識しました。
配合条件としてはSTの検証ということでSTゼルを外すことをまず考えました。STゼルが外れない配合は2耐え以上が非常に出づらいため、検証には向かないと判断したからです。続いて条件として考えたのは成長型が晩成であることです。僕は過去何回かこの『64』においてSTのデータを取ってきましたが、4月にデビューOKされる馬が多い普通以前の成長型では、2〜3耐え以上の産駒において体調崩しという面倒な作業を実践することが多くなり、効率が悪くストレスが溜まるため、この状況を回避したかったのです。
しかし、この両条件を満たし、かつTSLの検証に適した配合はなかなかありませんでした。その大きな原因はこの実験に用いることにした上記の牝馬の血統にあります。既にノーザンダンサー系2代重ねであるため、さらにノーザンダンサー系種牡馬を種付けすると、旧作では駄馬しか産まれないようになっていた、いわゆる3代同系配合となってしまうからです。
『64』でもこのシステムが継続されているのかどうかは分かりませんが、今回の実験の目的はまずはTSLの検証であったため、検証の障害になる可能性のある配合は避けることにしました。これによってニジンスキーでSTゼルを外す配合がほぼ使えなくなります。実績Bについては、ワイルドリスクのクロスでSTゼルを外すことが可能でしかも晩成型というサッカーボーイ、ヤマニンゼファーという2つの実験配合候補を見つけ出したのですが、結局やむを得ず実績Cの検証には成長型が普通のキャロルハウスを用いることにしました。キャロルハウスが嫌だったのは成長型のほかにも安定Cということもありました。能力のばらつきが激しいであろう安定Cの場合、100セットくらいのデータでは傾向がはっきり出ない可能性があるのではという不安材料があったからです。
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